南部鉄瓶と南部鉄器の歴史

南部鉄器は、約400年の歴史を誇ります。これは、南部盛岡の歴代藩主がいずれも茶道に造詣が深かったことにより、鉄鋳物への深い理解と手厚い支援があったこと、そして良質な材料――たとえば砂鉄や漆など――が採れるという地理的利点が重なった結果、大いに発展を遂げたものです。
このような文化的背景と地理的条件が相まって、南部鉄器は単なる生活用品を超え、芸術的価値をも併せ持つ存在へと昇華していきました。藩主たちは、茶道具としての鉄瓶に強い関心を持ち、鉄鋳物職人たちはその期待に応えるべく技術を磨き続けました。こうした努力が積み重ねられ、今日の南部鉄器の礎が築かれたのです。
昭和の時代には、幾多の戦争によって大きな打撃を受けました。多くの工房が操業停止に追い込まれ、職人の数も激減しましたが、それでもこの伝統は絶えることなく受け継がれました。終戦後には再び希望の光が差し込み、職人たちはたくましく再起を果たし、復興の中で南部鉄器の価値が再認識されていきました。そしてその努力が実を結び、日本の伝統工芸として第1号の認定を受けるまでに至りました。

南部で作られる鉄器の情報

南部で作られる鉄器、いわゆる南部鉄器。長い歴史と伝統を受け継ぎ、職人の技によって支えられてきた南部鉄器には、手づくりの鉄瓶だけでなく、さまざまな種類の商品がございます。
例えば、伝統的な製造によって丁寧に作られる鉄瓶は、茶道具としても人気があり、味わい深い存在です。それだけでなく、鉄器の鍋――ごはん鍋・ふるさと鍋・すきやき鍋・煮込み鍋など――も充実しており、日々の食卓で活躍するキッチン用品として親しまれております。さらに、フライパンも南部鉄器ならではの丈夫さと熱伝導の良さが活かされ、料理好きな方々から高い評価を受けています。
加えて、現代の生活様式に合ったアイテムとして、かわいらしい鉄器の急須や風鈴、五徳などの小物類も豊富に揃っており、贈り物やインテリアとしても大変人気です。南部鉄器のもつ風合いや手触りは、日常に落ち着きと温もりを与えてくれます。
その中でも、当店が厳選しておすすめする南部鉄器をご紹介しております。いずれも実用性と美しさを兼ね備えた逸品ばかりでございますので、ぜひ一度ご覧ください。
鉄器を使って、家族みんなで健康な毎日をお過ごしいただければ幸いです。鉄分補給や保温性の高さなど、鉄器ならではの魅力を日々の暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか。
(なお、南部鉄器類のほとんどは大量生産型となっておりますが、品質には十分配慮されております。)
※表示価格はすべて税別価格です。